全戸訪問の醍醐味

元気なSさんと、訪問が少ない地域を軒並み訪問した。小橋町全戸訪問作戦、スタート。小橋町は踏み入ってみと、、昔の城下町の風情が漂っているお宅も多く、豪邸もなんのその、ドンドンドンドン訪問した。「私は医者です。協立病院ですか」と長老の主が出てきたり、住宅さんというお宅がやはり、竹輪の住宅さんのご親戚だったりして、楽しい。Sさん宅を訪問した。91歳のご婦人の1人暮らし。固い表情で、出てきていきなりの会話は「、人間は1人で生まれて、1人で死んでいく。孤独死が私の生き方です」という凛とした91歳の老婆。昨年、夫が死亡し、すべての手続きを自分1人で行った様子。90歳で。夫は戦時中、ボルネオで終戦を迎えたが、戦時中の事は黙して語らなかった。子供は2人いるが、学校を出すまでが親の責任、それからは、子供の責任。だから、私は子供の世話には一切ならない。」。地域とも、子供とも断絶した生活を送っている孤独な気丈な91歳の御夫人との会話は堰を切ったように続く。最後は「あなた、官公庁の職員の指導をしない。高齢者が安心して相談できるようにしなさい。そうすれば、あなたを支持しますよ」。昨年、夫が死亡し、すべての手続きを90歳の彼女がしたのだろう。公務員の対応への不満、怒りが一気に爆発した。しっかり聞かせてもらった。20分近くは話しただろうか、帰り間際に、彼女はこう言った。「ああ、すっきりした」。その表情は晴れ晴れとし、明るかった。「また遊びに来ますよ」、ずっと見送ってくれた。人間は、人間の中でこそ生きていけれることを実感した。Sさん、お達者で。