「死に方から考える生き方」〜ほんとうは癌では苦しまない〜

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者である中村仁一先生の講演を聞くことができました。岡山県保険医協会が総会の記念講演として5月19日、岡山にお呼びしたのです。超高齢化社会が到来する中で、どんな死に方をするのかが、私たちに突き付けられています。すべての生き物は生まれ、成長し、そして死滅するわけで、「死」は自然の営みでなければならない。高齢期における医療とのかかわりについて、介護分野の経験から老衰ではなかなか死ねない現状に疑問を持って仕事をしてきた私は、中村先生の実践的な考えにかなり共感しています。
そして、「本来、自然な死は安らかで穏やかなもの」ということも実体験で持っていましたのでそう思います。しかし、なかなか餓死していく過程を周りが理解することに抵抗が強いのも現実です。自分ならこのように死にたいということがもっとオープンに話し合える場作りがこれからは必要だと思いました。