母親の胃婁に悩む同僚

医学の進歩で、人間は口から食べれなくなっても、胃に穴を開けてチュウブを入れ、そこから栄養を入れて延命するという、いわゆる胃婁をつくる治療が進歩してきた。同僚のKさんも、今、母親[90歳)が胃瘻を作るかどうかで悩んでいる。ほとんど寝たきりで意識もしっかりしていない。医師は点滴だけでは持たない、胃瘻を入れたらどうか娘のKさんに迫っている。Kさんは今年60歳、退職する。年金は63歳まで月10万円もない。夫はいない。。母親の年金は月4万円、実のたった1人の母親であるが、この先、延命することで自分の生活を考えてしまう。
自分の判断で母親の寿命を決めてしまうことに悩んでいる。
わたしはこの問題で以前、2つの事例を経験した。1例は、患者さんが教員で年金は月30万円もらっている。もう1例は患者さんは大工で年金は月5万円、前者の家族は、胃瘻を希望し、1日でも長く生かしてほしいと医師に訴える.後者は家族が胃瘻を拒否された。家族の経済的理由で、患者の命が決まる。これが現実であるが、医療従事者としては、悩ましい倫理問題である。医師の間でも胃瘻について意見は分かれる。みなさんはどうお考えでしょうか?