放射能から岡山県へ逃れてきた母子世帯の生活実態とは

昨日、理科大学の緒方先生の研究グループが開催された、放射能被害から逃れるため、岡山県に母子避難されている方への生活実態調査報告会に参加しました。
2012年12月現在、岡山県への避難者は881名で中四国、九州で最多、増え続けている。しかも福島県からは23%であるのに対して、関東圏域からが70%という実態は驚き。すなわち罹災証明書をもっていない自主避難の方が多いということである。それらの方は行政からの支援が受けにくい。しかし、なぜ避難してきたのか?それは放射能の影響による子供の体調の変化を身近に体験した母親が①放射能を避けたい!②子供の命を守りたい!③今できることはとりあえず逃げることだ!。この3つの理由で避難してきたのだ。調査では鼻血を頻回に出す、咳や口内炎、下痢、湿疹などの皮膚症状、甲状腺の異常、全身の倦怠感など多くの子供が体調を崩していた。また植物が急に巨大化するなどの現象も報告された。そして岡山に転居後は症状が改善がされているそうです。しかし、とりあえず逃げてきた母子世帯の生活は厳しい。経済的な問題、住居、子供の保育、学校、2重生活の家族、地域での孤立など。多くの困難を抱えているが、避難者の半数以上が岡山での永住を考えている。行政、民間、地域で支援が本当に求められる。また、緒方教授は、この現象を契機に地域コミュニティーの再生、母親パワーと新たな文化の創生など地域が変わっていく契機になるかもしれないと結ばれた。